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2008.05.02 (Fri)

第8楽章 4小節目

「おー。おれ、音叉のあり場所知ってるぞ。前にテレビでやってた『西遊記』
の沙悟浄が持っていた、あのすきみたいなやつだろ?」
 ショウがそう言って戸棚の方へ駆け寄っていった。
 音叉も満足に知らねえのか・・・・・。他のものから連想しないと思い出せな
いなんて、情けないやつだ。
 猪八戒の持っていた三股槍みたいなものをイメージしていたおれは、自分
のことはおいといてショウを苦々しく思った。

「あった!これこれ。で、これどうやって使うの?」
 ショウがおれの方に向かって言った。
 ばかばかばかっ、そんなことおれが知ってるわけないだろ?おれは困って、
ミオに目で助けを求めた。
「枝分かれしていない所を持って、二またになっている先のあたりを、例えば
膝に軽く打ちつけて」
 ミオがショウに教えてやった。
        こうか?」
 ショウが言われたとおりにした。
「そうそう。そうすると二またの部分が振動するでしょ?その次に、一本の部分
の一番下の丸い玉みたいな所を何か固いものに当てるの」
「へー、じゃあここに当ててみるか」
 ショウは、パイプ椅子の金属の部分で試してみた。

 ウワワワワワワワワワワワワワワワワワワワアアアアアァァァァ〜〜〜〜ン

 何やら宇宙人からのメッセージのような音が音楽室に響いた。

 これが“ラ”か!?
「これがラの音よ」
 ミオがおれの心の中の声を聞いたかのように言った。
「八坂くん、もう一度“ラ”を弾いてみて」
「お、おう」
 ゲンがラの音を弾いた。
 うーん。確かにこいつが弾いたラの音と、音叉の音が同じ仲間だということ
がおれにも分かる。おれはとても感心してしまった。

「OK!ミオ、おまえの力は分かった。これからチューニングする時は、おまえに
チェックしてもらうことにするよ。ミオ、いいだろ?」
 ゲンがおそらくコンマスの威厳を見せたつもりで、そう言った。

 しかしゲン、それはコンマスのおまえが言うセリフじゃないだろ?分かってるのか?

                                  to be continue・・・・・

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テーマ : 自作連載小説 ジャンル : 小説・文学

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